手法ミックスのメリット

今日は、No.8の記事「手法はどうあるべきか」の続きです。

 

この記事の骨子をおさらいしておくと、
実戦で長期間使うことができる手法は、
次の6つの要件を満たしたもの:

 

1.連敗が少ない事

 

2.気が滅入らない程度に勝率が良い事

 

3.利確までのホールド時間が短い事

 

4.損切幅が小さい事

 

5.トレード機会が多い事

 

6.1回あたりの運用金額が小さい事

 

ひとつの手法にこんなにたくさんの条件を詰め込むことは、
現実的にはほぼ不可能でしょう。
それぞれの手法には機能する局面と機能しない局面があるものです。
従って、単一の手法で1や2を満たすことが難しいと言う事になります。
得意としない局面だと負け続けて勝率が下がる可能性が出てきます。
あるいは、売買シグナルが出なくなって、
5や6が満たせなくなるかもしれません。

 

では、どうするか。
簡単です。
欠点を補うように複数の手法を組み合わせればいい。
簡単な例でいえば、
保合いの時は逆張りが有利であり、
トレンドがある時は順張りが有利ですから、
両方の手法を採用すべきなのです。

 

相場と言うものは、
統計的には上がる可能性が高いとか低いとかは言えますが、
実際にどう動くかは動いてみないとわからないものです。
保合いになる可能性がいかに高くても、
たった一人の大口トレーダーが1000枚の成り行き注文を入れれば、
残りのトレーダーもなびかざるを得ないでしょう。
これが相場の不確実性の一つの例です。

 

また、1分足や5分足を使った手法と、
60分足や日足を使った手法を組み合わせれば、
短期的でマイナーな値動きと、
長期的でメジャーな値動きの両方をカバーできます。
マイナーなトレンドはメジャーなトレンドの枝葉の部分でありますが、
メジャーなのかマイナーなのかは終わってからわかる事。
だとすれば、両方の仕掛けポイントで仕掛けておけば、
相場がどう転んでもどちらかが生き残る可能性が高まります。
これが「手法ミックスのメリット」と言う事になります。

 

では、デメリットはないのか?
あります。
手法の数が多くて覚えるのが大変なこと。
売買が煩雑になって慣れないうちは混乱します。
でも、そういうデメリットも、
トレーディングツールを構築して、
自動的に売買シグナルを発動させることで、
非常に簡単にたくさんの手法で運用することができます。

 

こういう発想で、
メリットを追求し、
出てくるデメリットをつぶしながら発展してきたのが
ライブトレードセミナーで運用しているトレーディングシステムです。
このシステムには大まかに言うと12種類の手法が含まれています。
そのうち11種類はシグナビにプログラムを組み込んであるので、
自動的に売買シグナルがチャート上に表示されます。
一見、不可能みたいなことでも、
発想を変えれば解決策が見つかるものです。

 

「ひとつのトレードに固執する愚」でも言いましたが、
トレードと言う仕事は一日がかりで行うもので、
個々のトレードの勝敗など何の意味もありません。
1日の中に何回のトレードが含まれるかわかりませんが、
この最小単位は「日」なのです。
これが最初の発想の転換。
そして次の発想の転換は「手法ミックス」。
常識にとらわれていては、
真実は見えてきません。


当サイトは携帯からもご覧頂けます。
上のQRコードを読み取るか、こちらからURLをメールで送信すると便利です。
トップへ戻る